2020年4月19日日曜日

週報・説教 20200419 復活節第2主日







   日本福音ルーテル 大垣教会・岐阜教会 共通週報 
大垣教会 〒503-0015 大垣市林町7-141   ☎0584-78-1580
岐阜教会 〒502-0867 岐阜市鷺山南21-43 ☎058-231-7897
牧師 徳弘浩隆 Tel:090-65384408 Mail:tokuhiro@jelc.or.jp


1. 初めの歌 教団312(大垣) いつくしみ深き / 教会371(岐阜) いつくしみ深き
2. み名による祝福 式文 p.1
3. 罪の告白の勧め 式文 p.1
4. 罪の告白 式文 p.1
5. 赦しの祈願祝福 式文 p.1
6. キリエ 式文 p.1
7. 特別の祈り
全能・永遠の神様。あなたは信じる者の力です。疑う私たちを、見ないで信じる信仰によって、キリストの豊かな祝福に与からせてください。あなたと聖霊とともにただ独りの神、永遠の支配者、御子、主イエス・キリストによって祈ります。アーメン
8. 聖書朗読
第1朗読 使徒言行録 2:14a&22~32 (新215)
第2朗読 1 ペトロ 1: 3~ 9 (新428)
福 音 書 ヨハネ 20:19~31 (新210)
9. 説教 「平和があるように」  徳弘浩隆牧師
10. 信仰の告白 式文 p.2 使徒信条
11. 献金 主に捧げましょう
12. 献金の祈り 式文 p.2
13. 主の祈り 式文 p.2
14. 終わりの祈り -式文の祈りか、祈祷文②、祈祷文③、または自分の祈りでも
15. 終わりの歌 教団294(大垣)みめぐみゆたけき / 教会402(岐阜)うれしき恵よ
16. 黙祷

  
説教 平和があるように
1. 導入
先週、イースターを迎えました。もっとたくさんの方と祝い、握手やハグをして、食事会もしたかったのですが、とても残念でした。
 今日の礼拝も、教会で一緒に礼拝をすることができていません。これは、しばらく続くでしょう。感染を最大限抑えて、日本中で、世界中で、これを一度止めてしまわなければ、薬やワクチンができるまでにたくさんの命を失い、社会の損失も大きな戦争以上のものになるのは確実だからです。
 教会も、会員の皆さんや、社会に対しても責任があり、信仰を持ちながらもしかし、このことには冷静に取り組んでいます。外出を控えるなどしばらく我慢をして、取り組んでいきましょう。
さて、そんなむつかしい状況の中、私たちは、できるだけ家にこもっています。生活はいろいろと変わってしまったでしょう。
今日読んだ聖書でも、弟子たちは家の中に、部屋の中に閉じこもっていました。恐れと、心配が大きな理由でした。イエス様が復活したという話を聞いてもまだ、それは、彼らの生活と人生の解決にはなっていなかったのです。
私たちは、どうしたらいいのでしょうか?今日も、聖書から聞いていきましょう。
2. 聖書
 弟子たちは、ユダヤ人たちを恐れて家の戸に鍵をかけていました。そこに、復活されたイエス様が現れます。彼らの真ん中に立って、「あなた方に平和があるように」といわれました。そういって、手をわき腹をお見せになりました。
 確かに、あの十字架にかかった私だ、という事を示し、その体に触れさせて確認させたのです。
 弟子たちは喜びました。
 しかし、その倍に居合わせなかったトマスは、仲間のいう事を信じませんでした。「自分で、手の釘跡を見て、この指を釘跡に入れてみなければ、この手をそのわき腹に入れてみなければ、決して信じない」と言ったのです。
 しかし、8日後にイエス様が再び現れて、トマスに言いました。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」と。
 そこで初めて、トマスは、信じることができました。
 今日私たちが聖書から学ぶことはこうです。
「ゆるされ、安心を与えられたのちには、神様がイエス様を遣わされたように、私たちも遣わされる」という事。
 彼らは、裏切り、逃げ、おびえていましたが、イエス様はそこに自ら現れて、彼らをゆるされました。なおも疑う者がいたら、その手の傷を、脇腹の傷を見せ、触れさせてまでして、信じさせました。彼らに「平和があるように」と、そして「聖霊を受けなさい」と息を吹きかけられました。それは、彼らのためであり、父がイエス様を遣わせたように、私たちも遣わされるため、だったのです。
この、平和と信仰を与えられた私たちのすべきことが、書かれています。それは今日の最後にあるように、「イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるため」なのです。 
3. 振り返り
 今の私たちは、どのように生きているでしょうか?そのように生きているでしょうか?
 また、世界に広がる感染症で、これらの聖書のメッセージも、脅かされているかもしれません。
 人類は、ウイルスを恐れて必要以上に怖がって絶望したり、逆に、ウイルスを軽んじすぎて感染したり広げてしまったりする失敗を繰り返しています。目に見えないし、結果が出るまで2週間ほどかかるこの病気は、本当に厄介です。しかし考えてみれば、この目に見えないものに、私たちはおびえ、振り回されています。命までも。
 トマスは、「自分の目で見ないと信じない」といいました。見ないでも信じることは、むつかしいことです。
しかし皮肉なことに、今、世界中のほぼすべての人は「目に見えないもの」、「自分ではこの目で見ていないもの」を確かに信じています。そして、おそれています。
 それはなぜでしょうか?それは、結果が出てくるからです。病気になり、重篤化すれば命を失うという結果です。
 私たちはいやしを求め祈ります。万全の対策をして、家にとどまり、感染症予防をしています。しかし、それだけでよいでしょうか?
「もう一度、あの平和な、普通の日々に戻りたい」と、誰しもが思うでしょう。しかし、もう一度、あのままの生活に、あのままの世界に戻ってよいでしょうか?そのことを考えねばなりません。そこに、本当の平和や、本当の愛はあったでしょうか?自分の中に、家族の中に、そして、この国、この世界に、本当の愛や平和があったでしょうか?
そうでなければ、それを悔い改めて、新しい誓いを建てねばならないと、私は強く考えさせられています。
行き過ぎた自然開発、環境破壊をやめ、そのために、自分の生活も変えねばなりません。貧富の差が大きくなり、富は集中し、代わりに差別や苦労を強いられている人たちがいます。なら、それを変えねば、この自然をずたずたにしてまでも進めている開発競争は終わりません。
一度、立ち止まって、部屋にこもって祈り、考える時を与えられているのかもしれません。仲たがいしたり、いさかいがあったかもしれませんが、人と人が接しつながっていないと、どれほど寂しいか、むなしいかを味わう時かもしれません。そして、人と人とが、正しくつながっていなければ、経済活動もできず、生活の糧を得ることが難しくなってきた現実を見せつけらています。
4. 勧め
 ドイツの南の小さな村、オーバーアマガウというところがあります。10年おきにイエス様の「受難劇」を村中の人が総出で上演するので有名になりました。私も、2000年に教会の企画でそれを見て、その後イスラエルを訪ねるという旅行に行きました。10年おきに上演するので、今年2020年にも予定されていました。しかし、今の感染症のためにキャンセルとなってしまいました。
しかし、この町の受難劇を始めたきっかけを聞いて、考えさせられています。それは、こう説明があるからです。「受難劇とはイエス・キリストが十字架刑で殺され「受難」を受ける過程に関する劇で、特に聖週に世界各地で催されるが、10年に一度村人総出で行われるオーバーアマガウの受難劇が有名である。1633年「ペストの蔓延が収まったら受難劇を10年に一度上演する」という誓いを立てたことがきっかけとなり、翌年最初の上演がおこなわれた。」
かつてヨーロッパを襲ったペストという感染症におびえ、村の4人に一人が亡くなった時に、彼らは誓いを立てたのでした。「そこで村人たちは十字架の前に立ち、神にこう誓った─もし生き残った者たちを救ってくださるのなら、受難劇を10年に1度、これからずっと上演します。」
キリストの十字架の苦しみとその救いを、人々に伝え続け、多くの人に証しをしているのです。これが今年中止になったのは皮肉で残念なこと。
私たちは、今、どんな祈りと、誓いをしているでしょうか?ご利益を求める交換条件ではいけませんが、ただ「救ってください」と祈るより、「悔い改めに、私たちの生き方を変えていきます」、という祈りと、その生活が大切ではないでしょうか。
イエス様から頂いた赦しと、派遣の言葉を聞いて、しっかりと平和と愛を生きるものとなりましょう。 
水曜コラム ウイークデイの聖書の集会と祈りの会の代わりにコラム開始。日曜日に読んでもいいですが…
 ポンテオ・ピラトは毎週世界中で名前が挙げられて気の毒な人の名前ですが、それにも次いで気の毒なのはトーマスではないでしょうか。「疑い深いトマス」とも呼ばれ「不信仰者の代表」のように名前が残ってしまいました。
 しかし、彼のおかげで、私たちも大きな疑問が解けてます。それは、実際に触って、イエス様の傷跡に指を入れて確認したと、聖書が記すことになったからです。ただの霊的な復活や、弟子たちの幻想ではなくて、「たしかに肉体をもって、そこにおられた」と残ることになったからです。そういう面では、疑問を持つ私たちの代表であり、彼がいなければ、「ただの幽霊のようなものを見たに違いない」という批判に反論することはできなかったでしょう。 しかし、このトマス。私たちには意外な知り合いがいます。それは、「機関車トーマス」も同じ名前だからです。「原作者の作った機関車の玩具に息子がたまたまトーマスという名前を付けたから」といわれています。それから年代がもう少し上の私たちになじみがあるトーマスは「トムとジェリー」のトムです。トーマスという人を呼ぶとき、短くトムとかトミーというのが普通だからです。
 こうして、身近にいたトーマスを思い出しながら、実は、「疑い深いトマス」は信仰の弱い自分自身でもある事を考えてみましょう。不信仰を詫びて、悔い改めをし、神様に一緒に祈りましょう。
子ども コーナー (おとなもどうぞ)まちがいえさがしとぬりえ (7つまちがいがあるよ!)
イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

今年度の主題  「豊かに実を結ぶ」(ヨハネ15:4)     
お知らせ  
今週からいよいよ、「公開の礼拝」は休止になりました。別途案内の書類にもお書きしましたが、迫害や困難の中にあった初期のクリスチャンたちも、それぞれの場所で手紙を読み礼拝をしていました。戦後ルーテル教会は当時最新メディアのAMラジオを使って「ルーテルアワー」放送をし、たくさんの方が教会に導かれました。TV伝道師の時代にもTVでの礼拝や、そのVideoテープを回覧して礼拝をしているところもありました。南米エクアドルからの短波キリスト教放送を聞いて教会に導かれたり、信仰を持った方もたくさんおられます。私も聞いていましたし、その後日本語ラジオ番組にも関わりました。そして今はインターネットも活用できる時代です。今回の礼拝は、決して新しいことやおかしなことではありません。どうぞ、それぞれの場所で礼拝をし、ともに祈りましょう。困難の中でこそ、私たちは、祈りあい、助け合い、声を掛け合い、世のためにも働きましょう。
教会では、連絡が取りやすいように「相互牧会グループ」に分けて、お世話係を決めました。何かあればご相談ください。週報は、今回全員にお送りしましたが、来週からは牧師からのメイルを受け取るだけの方もいらっしゃいます。
ご心配や、ご不安なことがあれば、教会員同士や、牧師までご遠慮なくお電話ください。
それぞれの仕事やご家庭でも、感染予防に努めてください。
市中感染も始まっていますから、ご本人や家族に感染者が出た場合も、ご心配なく牧師までお知らせください。祈りましょう。そして、対策を一緒にいたしましょう。
東海教区常議員会が4月28日(火)に予定されていますが、会場の浜松教会への集合と会議開催も感染予防の観点から避けるべきとのことで、Web会議になるよう手続き中です。
6月に予定されている本教会常議員会もWeb会議になるよう調整中とのことです。
週報と式文を読みながらの家庭礼拝以外に、Web礼拝もしています。
これは、Facebookで徳弘牧師のアカウントから、または鈴木兄弟のお申し出のご奉仕でYoutubeからも同時に視聴しながら参加できます。ZoomやSkypeというソフトを使って、互いに顔を見ながらの会議のような双方向性のある礼拝は、まだ環境が整わないので実施していませんが、長期戦になれば、これにも取り組んでみます。
Web礼拝へのアクセスや、前もっての週報の入手は、ここからどうぞ。https://officepastorgabriel.blogspot.com/
 
次週の礼拝 04月26日 復活節第3主日(白)  
聖書日課 
第1朗読 使徒言行録 2:14a&36~41(新215)
第2朗読 1 ペトロ 1:17~23(新429)
福 音 書 ルカ 24:13~35(新160)
説教 「エマオの途上」 徳弘牧師   

聖書解説ミニ知識:風の谷より
ちはやぶる
 神代の昔ならイエス様の復活も信じられただろうに、と思いますか。そうでもないというのが聖書の言葉です。イエスの復活などあり得ないと、多くの人が語っています。誰も信じませんでした。弟子たちも、弟子から学んだ教師たちも。そこで聖書は間違いなくイエス様は復活して今も生きておられると証言するのです。
 天使の受胎のお告げがあってから、マリヤとヨセフが関係することはなかったというのも、イエスが双子で復活して現れたのはその片割れだったという噂を消すためです。同じマタイでは墓に番兵をつけていますが、復活を否定できなくするためです。ルカやマタイでは復活したイエス様が姿を現します。そういう意味では、イエス様があらわれた時にトマスがいなかったというのは由々しきことでした。トマスはあだ名で、双子という意味です。ユダ・トマス行伝ではその双子の相手はイエスであるとしています。もちろん偽りです。それから8日目、次の週に出てきました。替え玉ではなかったのです。シャローム。(HM)



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